【性依存症の治療】11月16日開催 無料オンラインセミナー

 繰り返してしまう性問題行動の背景には、「依存症」の要因が強く影響しています。本人がやめたい、やめなければならないと思っていても、ある特定の状況になったり、日常的なストレスを溜めていたりすると、衝動がうまくコントロールできなくなってしまいます。その結果として、「気づいたら」また性問題行動を行ってしまった、というケースが多いのです。

 問題行動が発覚するか否かという部分は確かに本人にとっても周囲にとっても重大事項ですが、どうしてその行為自体にはまり込んでしまっているのかという本質を理解することも忘れてはいけません。そこでは、「依存」という観点から理解を進めることが有効になってきます。しかし、盗撮や痴漢といった性問題行動の背景に、「依存症の問題」が関係しているということには、なかなか目が向けられないケースも多いのです。

 特に、性問題行動、性の逸脱行動についての悩みは、そのデリケートさから誰にも相談できず、一人で抱え込んでしまいがちです。本セミナーでは、臨床心理士が性依存症で困っている本人や周囲の方に向けて、性依存症の理解と支援の方法についてお伝えしていきます。

 どういった状態が治療の対象となるのか、相談のタイミングはどうとらえたらよいか、などについてもお話しすることで、性依存症で悩んでいる方や、その周囲の方の一助となれば幸いです。

 セミナーは11月16日(土)14:00~15:30 オンライン(Zoom)開催です。

【対象】

性行動に課題・問題を抱えている当事者、周囲の人

* 本セミナーでは、個人を特定することはありません。

※お申し込みはコチラ→ 「お申込みフォーム (google.com)」 よりお願い申し上げます。

● 性問題行動に至る道筋

 人が犯罪に至るまでには、どんなことが起きているのでしょうか?

 日常、多くの人は犯罪をしようとは思いません。しかし、日常生活の中で1つあるいはいくつかのうまくいかないことというのは誰にでも生じます。

「ストレスがたまる」

「むしゃくしゃする」

 こういった感覚をもつことは、生活している中では普通のことです。このような感情が積み重なることは、犯罪につながるリスクとなる可能性があります。とはいえ、多くの場合は、犯罪的ではない方法で対処を試みて対処したり、あるいは適切なところで妥協をしたり置き換えたりして、問題と折り合いをつけています。

 しかし、うまくいかないことに対処しきれずにいる場面が多くあると、否定的な感情が高まってきてしまい、またその感情を制御することが難しくなってしまいます。

 性依存では、否定的な感情への対処行動として性問題行動を持ってしまっています。そのため、否定的感情を抱いてから性問題行動に至るまでの間隔が短いのが課題だといえるでしょう。

 

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症のオンライン治療プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センター 052-671-1555

● クレプトマニアと嘘

 依存症からの回復の神髄は「正直になること」であるといわれています。薬物やアルコールといった物質依存症であっても、窃盗症/クレプトマニアという行為依存の問題であっても、正直であることが回復・改善に重要なのは共通しています。

 依存症では、周りに対しても自分に対しても嘘をついてしまうことがとても多くみられます。自分が依存症であるならば、心配する家族や友人、職場の人などに対して、嘘をついたことがあるかもしれません。

 最初からそうであったはずはないのですが、いつの間にか、「身近な人間関係よりも、依存行動の方がずっと大事なもの、ずっと信頼できるものとなってしまう」のです。

 依存症という内容はオープンにしづらいものです。窃盗症/クレプトマニアにおいても、依存行為である万引きを行っていることをできるだけ隠そうとします。しかし、窃盗症/クレプトマニアとうまく折り合っていくためには、自分が感じている思い・気持ちを正直に言葉にしていくことが大切です。

 信頼できる治療者・支援者に「どうして窃盗/万引き行為をしたい気持ちになったのか」を素直に話し、対応を考えていけるとよいでしょう。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、窃盗症/クレプトマニアのオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「オンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センター 052-671-1555

● 機会・チャンスをなくす (性依存症)

 あれこれと小難しく考えるよりも、シンプルに性問題行動をしないでいられるかもしれない方法としては、「性問題行動ができそうな場所に行かない」、という対処があげられます。

例えば、犯罪をしたいと思って、犯罪をしようとしている人であっても、

「他の予定がある」

「他者の目がある」

「被害者と接する機会がなかったりする」

と、犯罪をしなくてすむことがあります。つまり、機会・チャンスをなくしてしまうことで、犯罪をしない対処ができていくのです。

 性依存でも、いつもの性問題行動ができそうな場所に行こうとするのではなく、家の中でゆったりと過ごす計画を立てて実践することも有効といわれています。また、外出するにしても、駅などには行かないような外出プランを立てることも大切です。

 他にも、家族など身近な人に見守ってもらったり、支援者から行動を定期的にチェックしてもらったりする「モニタリング」を行ってもらうことや、行動範囲を決め、性問題行動をしそうな場所を回避するといった試みをとっていくことも、性問題行動の機会をなくしていくという方法として有効です。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症のオンラインでのグループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センター 052-671-1555

● 性依存症/性加害と良心

 多くの人は、犯罪をしたいと思っても、犯罪はいけないと思って、犯罪をしません。

犯罪をしない人たちは、

「社会的なルールは守らねばならない」

「犯罪をしてしまうと捕まって損になる」

「他者を傷つけたくない」

といった考えが強いために、犯罪をしないと考えられています。これはいわゆるところの「良心」であり、犯罪をしないでいられる心の内側のバリアともいえます。

 しかし、欲求不満が高じてしまうと、犯罪をしてでもその欲求を満たしたいという思いが強くなってしまうことがあります。また、そもそも自分がしたいことは犯罪にはならないとか、「相手は嫌がっていないから」たいしたことではないと思い込んだりしてしまう場合があります。

 このような、犯罪行動を許す考え方を「認知の歪み」といいます。自分の中の認知の歪みを見つけて、犯罪をしない考え方を選ぶことができるようになれば、「良心」の力が強化され、犯罪から遠ざかることができるといわれています。

 認知の歪みに気づくことは簡単ではありません。セルフ・モニタリング等、トレーニングをすることで少しずつですが気づけるようになっていきます。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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● 性依存症/性加害と健全な欲求充足

 性依存症では、性的行為をしたいという衝動に抵抗できなくなることが繰り返されるという「衝動制御」に課題があります。しかし、きっかけに近づいたら必ず性依存行為を行うか、というとそうではなく、性依存行為をせずにいられる場面もあります。

 では、なぜ性依存行為をしようという気が起こらなかったのかと考えると、それは欲求がある程度満たされているか、あるいは欲求が満たされていなくても健全な方法でストレスを解消できているからだと考えられます。このような状態を「健全な欲求充足/健全な欲求の解消」がなされているといわれます。

 その逆に、欲求があまりに満たされていない状態であると、普段は逸脱した行為をしたいと思わない人であっても、リスクをおかしてでも自分の欲求を満たしたいと思うようになってしまう場合があります。

 「動機・衝動」に対して、犯罪という方法ではなく、社会的にも受け入れられる欲求充足の方法を考え練習していくと、健全な欲求解消の方法が強化され、犯罪から離れて過ごせると考えられています。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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● 性依存症における誤魔化し

 依存行為を行っていると、どうしても嘘をつくことが多くなってしまいます。

 嘘は他人にだけつくのではありません。自分自身に対しても嘘をつくことが多くなっていきます。

 漠然とした不安感におそわれたとき、自分の気持ちにきちんと目を向けないまま、盗撮や痴漢といった性依存行為でまぎらわせてしまうようなことはありませんか? その不快感は、イライラだったのでしょうか、傷つきだったのでしょうか。いったい何が嫌だったのか、なぜいらだったのか、どんなことに傷ついたのでしょうか?

 そうした自分自身のこころの状態から目をそらし、性依存行為を行うことでうやむやにしてしまった経験は、多くの人が持っているはずです。性依存行為を繰り返し、自分のこころの痛みをごまかしたり、周囲の人に嘘をついたりしている限り、安定した人間関係や安定した生活を保ち、安定した精神状態を保つことはできません。

 自分の不安やいら立ち、ストレスなどに、きちんと向き合わず、性依存行為でまぎらわしても、根本的な問題は何も解決されず、ますます依存行為を頼るようになってしまいます。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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● 性依存症と「信頼」

 信頼を回復するには時間がかかります。性依存行為で問題を生じてしまった場合では、周囲からの信頼を得るためには『がんばります』という言葉だけではなく、「具体的に行動で示す」ことが必要です。

 例えば、性依存を止めるためのプログラムに参加し続ける、性依存行為なしの安定した生活リズムを維持し続ける、性依存行動に関連した道具や場所から離れて生活できる、といった行動です。

 はじめはなかなか信頼してもらえないかもしれません。依存症者、依存行動というものから何度も裏切られた経験を持つ人にとってみれば、「またそのうち、元に戻ってしまうのでは」と感じられてしまい、すぐには不安な気持ちがぬぐえないからです。それでも、行動で示し続けていけば、きっと周囲の人の評価は変わっていくのではないでしょうか。

 依存症からの回復は時間のかかるプロセスです。多くの場合、「信頼は最後の最後になってようやく芽生えてくるもの」なのです。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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● 性依存症とコーピング

 性依存症では、引き金を避けることが原則です。しかし、現実問題として通勤方法を変える、カメラを使えなくするなどの最も理想的な対処方法があっても、現実的に実行が困難であれば、それは長続きしません。このような場合には、より現実的で実行可能な対処方法を考えていくことになります。

 それが、引き金に対する「効果的な対処法:コーピング」です。たとえば、どうしても電車通勤せざるを得ない場合には、満員電車のコーピングとして、より安全な乗り方を考えて、実行することが重要です。盗撮の場合であれば、スマートフォンをカバンの取り出しにくい奥に入れておく、目をつぶってオーディオプレイヤーで音楽を聴く、といった方法があるかもしれません。

 いずれにしろ、現実的で実行可能な対処行動を見つけ、実際にそのコーピング行動を行ってみて、「効果」を検証することが重要になります。もし、性依存行動の対処として効果的ならば継続して行うことが良いでしょうし、あまり有効でないのならば、他の方法を考えて実行していく必要があります。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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● 性依存症の治療の鉄則

 性依存行為に至りやすいリスクの高い状況は、電車などの混雑した場所、人気のない場所、ストレス、性的欲求不満、孤独感、ポルノやアダルトサイト閲覧などが代表的です。

 ただ、どのような状況はリスクが高いのかは、人によっても異なります。その人によってハイリスクな状況を「引き金」といいます。引き金とは、性的欲求のスイッチを入れてしまうようなもののことです。

 

 重要なのは、これらの引き金にどのように対処するかということであり、回避できるものは回避するのが鉄則とされています。例えば、痴漢行為をしてしまう人にとって、満員電車が性依存行為の引き金となりそうであるならば、「電車に乗らない」のが一番です。通勤方法を自動車や自転車に変えたり、場合によっては仕事先の近くに引っ越すなど、引き金を最大限避ける努力も重要になります。

 性依存症では、意志の力で性依存衝動に対抗するのは非常に難しいため、物理的にその行動ができないような現実的な対処方法を見つけて、実践していくことが肝心です。

 あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、性依存症治療のオンライン・グループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「性のオンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。

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