学習とは、経験によってもたらされる行動の変容を意味します。性依存症について、学習と強化という観点から眺めてみましょう。
例えば、窃視障害では「盗撮をする」という行動に関して、盗撮がうまくできた場合では「うまく盗撮できた」という達成感や「性的に興奮できた」という満足感が得られます。
まず初めに、盗撮=達成感・満足感という学習がなされています。また、達成感や満足感が得られることで、盗撮という行動が維持(強化)されます。盗撮したい対象がうまく見つからなかったり、対象が見つかっても撮影ができない場合もあるでしょう。しかし、何度かの試みで上手くいった体験があると、より盗撮行動が進展しやすくなります。
上手くいった、満足できたという体験(報酬・強化子)は「次もこうすればいい」「今度は、こうした方がもっとうまくいくだろう」という学習へとつながります。
こうした一連の流れによって、特定の行動が強化される「学習」と、学習によって獲得されたパターン行動が維持されていく「強化」によって、盗撮行動が維持されることが依存症の本質の一つだといえるでしょう。
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