● 対処行動としての性依存・性問題行動

 性依存では、性的な欲求が高まったから性問題行動をする、というよりも何かしらのストレスフルな状態に置かれたときに、その対処行動として性問題行動をする、というケースが多くみられます。

 性問題行動が始まる前のうちは、うまくいかないことに対して何とか対処行動をとろうとしていました。しかし、うまくいかないことが続くと、どんどんと否定的な感情が溜まってきてしまい、その感情をうまくコントロールすることが難しくなってきます。

 否定的な感情をコントロールすることが難しくなっている状態が続くと、効果的でない、あるいは逆効果な対処方法を取ってしまうことがあります。効果的ではない対処を繰り返していると、次第に「自分は何もできないのではないか」という無力感が生じてきます。

 こうした無力感が続くと、望ましくない行動をしてでもその問題に対処したい、望ましくない方法だけれどそれ以外にとりようがない、という考え方に向かっていってしまいます。その結果、考え方が性問題行動を許すものへと変わっていってしまい、対処行動として性問題行動が定着してしまいます。

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