モノの見方や考え方を「認知」といいます。例えば、100円のおにぎりを「安い」とみるか、「高い」と思うかは人それぞれで違います。人にはそれぞれに、認知(モノの見方)のクセがあります。認知のクセは、その人がそれまでに経験してきた事柄、育ってきた環境などによってできています。
ある状況に対する、モノの見方のパターンを認知的スキーマと呼びます。特定の場面におけるモノの見方、認知のクセに偏りが強くみられると「認知の歪み」となって困った考えや行動につながることもあります。
窃盗症/クレプトマニアの人では、このモノの見方=認知のクセが著しく偏っているケースが多くみられます。100円のおにぎりについて、「100円程度だったら、盗っても大した問題にはならないだろう」、「盗ったとしても、店側の損失はほとんどない」といった考え方から、窃盗をしてしまうことがあります。このケースでは、物事を過小評価する方向へと認知が歪んでいます。
もし、お店は100円のおにぎりを90円で仕入れていたら、1個の利益は10円です。100円のおにぎりが1つ盗られると、利益を上げるには10個分のおにぎりを売らなければなりません。このような、相手側の立場についての視点が欠けてしまうことも、認知の歪みから生じてきているのです。このようなクセを知って、直していくことが治療では必要になります。
あつた白鳥クリニック 依存症・嗜癖治療センターでは、窃盗症/クレプトマニアのオンラインでのグループ・プログラムを実施しています。下記の電話番号まで、「オンライン・プログラムについて」とお問い合わせください。
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